パワーナンバーで簡単オールイン!ショートスタック時のプッシュorフォールド戦略

パワーナンバーで簡単オールイン!ショートスタック時のプッシュorフォールド戦略

パワーナンバーの使い方をざっくり説明

MTTなどのトーナメントは、ショートスタックになる事が多いです。

その時にポストフロップをプレイせず、プリフロップでオールインすることで、相手のそこそこの強さのハンドを降ろしてスチール(ブラインドとアンティをゲット)し、相手と当たった場合に勝ってダブルアップを狙います。

じゃあどんなハンドでオールインすればいいの?というのを分かりやすくしたのがパワーナンバー表です。

残りのチップ量ハンドのパワーナンバーだけで、そこそこの精度で機械的にオールインすることができます(^▽^)/

power number

https://fr.pokernews.com/strategie/poker-power-number-calcul-de-tournoi.htm

プッシュオアフォールド戦略とは

プッシュとは、いきなりプリフロップでオールインすることです。

つまり、プリフロップでオールインするか、フォールドするかの2択にして、ポストフロップは戦わないという戦略です。

プッシュオアフォールド戦略の利点

オールイン対決で勝てばチップが2倍になる

スタックが少ないときに、ちまちま稼いでも、ブラインドが進むとずっとショートスタックの状態が続いてしまいます。ずるずる負けるよりは、気合い入れてチップを2倍にした方が優勝を狙いやすいと思います(^▽^)/

相手のフォールドエクイティがあり、ハンドエクイティ以上のバリューがある

どんなハンドでも、ボード次第では勝てる可能性があります。

ただ、フォールドしてしまうと、勝率はゼロです。

つまり、オールインで相手をフォールドさせる可能性がある分だけ、自分の勝率は上がるという考えです。

特に、自分のスタックが少ないと、スチールで得られるチップは貴重ですよね!

相手にコールされた場合も自分のハンドのエクイティは保証される

運悪く、あまり強くないハンドでコールされた場合でも、そのハンドが持っている分の勝率は残っていますので、勝てるときもあります。

実は、ハンドの純粋な強さと、ポストフロップ以降でリバーまで頑張れるハンドの強さは同じではないんです。

難しい言葉でいうと、エクイティリアライゼーションって言うんですが、例えば、「22」っていうハンドは、セットにならない限り、リバーまで戦うのって難しいんです。

相手がワンペア持ってたら負けてますから。本当はワンペアある時点で、すべてのハイカードに勝ってるので、あまり弱くもないんですよね。

つまり、22というハンドは、ハンドの勝率はそこそこあっても、その勝率を活かしきれない、ということからエクイティリアライゼーションが低いハンドになっています。

なので、オールインはエクイティリアライゼーションが低いハンドでも、ポストフロップなんて関係ないので、ハンドが持っている勝率は保証されます。

パワーナンバー表の赤い部分を見るとなんとなく分かるんですが、まー、ポケットペアが強い。あと、スーテッドとオフスートの差があまり無いです。

スーテッドであることによって、ポストフロップは戦いやすくなるのですが、フラッシュなんて強い役はあまり出ないので、オールインの前では無力です(笑)

ポストフロップアクションが無いため、プレイスキル差が生じない

オールインせずに、ポストフロップを戦う場合、上手なプレイヤーの方がチップを増やしやすいです。

ですが、オールイン後はそういうスキル差はありませんので、相手が上手かもしれない場合、オールインはとっても有効です。

ポストフロップのアクションノードが無く、プリフロップの2つのアクションのみに単純化されているため、精度の高いアクションが可能

オールインか、フォールドしかないので、その判断さえ間違えなければ高精度でプレイができます。

選択肢の分岐が多いほど、判断を間違える可能性があるので、選択肢の分岐を減らすというのは、特に自分が格下の場合は有効です。

プッシュオアフォールド戦略の欠点

プレイヤースキルが自分の方がある場合、ポストフロップの優位性を活かせない事が考えられます。

パワーナンバーと有効M値によるプッシュオアフォールド戦略

パワーナンバーとは?

ハンドの強さです。全部数値化されています。

M値とは?

M値(「えむち」と読みます。M-ratio,考案者:X-22,Paul David Magriel Jr.)とは、今のスタックで全部フォールドしたときに耐えられる周回数のことです。

M値=スタック/ポット額

※ポット額=SB額+BB額+全員のアンティ

例)
SB=300ドル、BB=600ドル、アンティ=50ドル×9人、スタック=6,700ドル

ポット額=300+600+50*90=1,350ドル

M値=1,350/6,700≒5

つまり、すべてフォールドした場合、5周持ちこたえられることが分かります。
プレイ中は次のBBが回ってくるまで「M値は5」と覚えておきます。

PaulMagriel
ポールマグリエルさん(1946~2018)

https://en.wikipedia.org/wiki/Paul_Magriel

マグリエルさん(Magriel)さんの頭文字の”M”から取って、M値という名称になりました。

有効M値とは?

M値に自分の後ろの人数をかけたものです。

有効M値=M値×後ろ人数

例)
M値=5 ポジションはカットオフ

カットオフの後ろの人数は、BU、SB、BBの3人です。

有効M値=5周×3人=15

パワーナンバー表

ポーカーニュースというサイトが出している表です。記事は2009年のものですので、昔からあるんですねー!

power number

https://fr.pokernews.com/strategie/poker-power-number-calcul-de-tournoi.htm

プッシュオアフォールドの判断

「パワーナンバー」と、「有効M値」を天秤にかけて次のように判断します。

「パワーナンバー」>「有効M値」
⇒ オールイン

「パワーナンバー」<「有効M値」
⇒ フォールド

例1)
有効M値=15 ハンドは【A3o】
【A3o】のパワーナンバーは表より「16」
有効M値は「15」

「パワーナンバー16」>「有効M値15」
⇒ オールイン

例2)
有効M値=15 ハンドは【K4s】
【K4s】のパワーナンバーは「11」
有効M値は「15」

「パワーナンバー11」<「有効M値15」
⇒ フォールド

パワーナンバー使用時の注意点

  • M値が3~8くらいの時に用います。
  • M値が3以下のときはエニーハンドでオールインしても良いかもしれません。
  • 自分より後ろのプレイヤーの方が、スタックが小さい場合、M値は自分のスタック量ではなく、最もスタックが小さいプレイヤーのスタック量で計算します。
  • 自分より前のプレイヤーがアクションしたときは使えません。自分が最初にアクションするときだけです。
  • インマネファクターやバブルファクターが存在しないとき、つまりバブルまでまだ遠いときに使えます。

プッシュオアフォールド戦略に使えるおすすめサイト

条件を入力するとプッシュかフォールドか自動的に判断してくれます
https://www.push-or-fold.com/

詳細なプッシュオアフォールドレンジ表です
https://floattheturn.com/wp/pushfold/