ハンドの特性を知ろう(オフスート編)

ハンドの特性を知ろう(オフスート編)

はじめに

オフスートはスーテッドハンドと同じように参加してはいけないハンドです。
フロップ、ターン、リバーの各ストリートで、ナッツアドバンテージやフラッシュドローを持っている頻度が減り、ポットを膨らませる機会が減ることで収支が悪くなります。

では、今回はオフスートハンド(2枚のカードでスートと数字が異なるハンド)の特性について勉強しましょう。

ポーカーのハンドにはいろいろな種類、特性があります。
ざっくりした分類はこんな感じです。

ハンドの分類は定義されているわけではないので、サイトや本によって異なると思います。

  • ポケットペア
    • ハイポケットペア(AA~JJ)
    • ミドルポケットペア(TT~88)
    • ローポケットペア(77~22)
  • オフスート
    • ハイカードオフスート(AKoなど)
    • オフスートコネクタ(JToなど)
    • オフスートのクズ手(K7oなど)
  • スーテッド
    • ハイカードスーテッド(AKsなど)
    • Axスーテッド(A5sなど)
    • スーテッドコネクタ(87sなど)
    • スーテッドワンギャッパー(86sなど)
    • スーテッドツーギャッパー(85sなど)…ほぼクズ手です
    • スーテッドのクズ手(92sなど)

当サイトではAとKのオフスートハンドを、「AKo」と記載しています。

オフスート共通の特性

スーテッドハンドに比べ、フラッシュができる確率が低い

ボードに4枚同じスートが落ちないとフラッシュにならないので、フラッシュはあきらめましょう。

勝率が若干低い

スーテッドハンドに比べて、フラッシュになりづらい分、勝率が約3%低いです。

たった3%の勝率が低いこと以上に、ポストフロップのプレイのしづらさがあります。

今後、上のステークスでプレイするようになって、相手とのスキル差が無くなってくるに従って、3%という勝率のエッジも無視できなくなりますが、そのくらいのステークスにはオフスートとスーテッドを同じように扱うプレイヤーはいませんので気にしなくてOKです。

勝率以上にスーテッドであることによるプレイのしやすさが大事だという事だけ知ってください。

一部の本(フィルゴードンの本)などで

「オフスートもスーテッドも勝率はあまり変わらないので、価値はあまり変わらない」

と書かれている場合がありますが、旧世代のポーカーの考え方なので注意してください。
(そう書いた人を否定するわけではなくて、昔はそれが常識だったため仕方がないと思っています…)

フラッシュになったときに稼げない

フラッシュが完成したときはボードに同じスートが4枚以上あるときです。
もうボードを見れば「フラッシュやばい!」と誰でも思う状況です。

たとえAのナッツフラッシュを完成できたとしても、相手がフラッシュを警戒してポットを膨らませることは期待できません。

フラッシュドローでリスクがある

オフスートのフラッシュドローはボードに同じスートが3枚あるときです。

この時点で相手がフラッシュを完成している可能性があり、低い確率でドローを引かなければいけません。

また、フラッシュを完成させてもA以外では負けることもあり、K以下のフラッシュドローを持っていても過信できません。(ストレートフラッシュを除く)

コンボ数が多い

数字が異なる2枚のカードの組み合わせは16コンボあります。
(4スート×4スート=16通りです)

そのうち、スーテッドが4コンボ、オフスートが12コンボと、オフスートはスーテッドの3倍あります。

これによる弊害として、オフスートのレンジが広くなると相対的にAAやKKを持っている確率が下がる、ポストフロップでのバランスが悪くなるなどがあります。

オフスートのレンジが広くなると相対的にAAやKKを持っている確率が下がる

簡単にいうとプレイ頻度(VPIP)が上がります。プレイ頻度が高いということは、AAやKKなどのめちゃくちゃ強いハンドを持っている頻度が相対的に少ないということです。

ポストフロップでのバランスが悪くなる

スーテッドであれば、数字がかみ合わなくても、フラッシュドローやバックドアフラッシュドローでリバーまで残れる頻度が高くなりますが、オフスートはそれが無い分フォールド過多になります。

また、リバーまで残った場合でも、フラッシュができうるボードになった場合、相手のベットに対してかなりの頻度で降りることになります。
(フラッシュになりうるスートのAを持っている場合は、相手のフラッシュハンドをブロックしているのでブラフキャッチしやすいですが…)

つまり、ポーカーのプレイするバランスが悪くなってしまいます。

マルチウェイに弱い

3人以上のプレイヤーが参加した場合にポットが膨らんだ場合、ポットを取るにはワンペアよりも強い役の完成かドローが必要になるケースが多いです。

リバーまで残れるのは、強いメイドハンド(ツーペア以上)や、強いドロー(フラッシュドロー、オープンエンドストレートドロー)がある場合が多いです。

オフスートはボードに同スートが2枚落ちてもフラッシュドローでは無いので、セミブラフを打つことやドローでコールすることができず、不利です。

また、ツーペアやストレートをせっかく完成させても、相手にフラッシュを持たれていたら負けてしまいます。

たまに起きるマルチウェイでのビックポットを取りやすいのはスーテッドであると言えます。

発展しづらい

フラッシュは数字とは無関係にできる役ですので、ワンペアかつフラッシュドローという状況もあります。

しかし、オフスートの場合はその状況が無いので、負けてても捲れることが少ない(エクイティが上昇しづらい)と言えます。

ハイカードオフスート(AKo,AQo,AJo,KQo)

オフスートの中では、スーテッドとの差は小さい

強いワンペア、ツーペア、ストレートを作れ、ショーダウンバリューも若干あるハンドなので、スーテッドでは無いという弱点以上の価値があります。

オフスートコネクタ(QJo,JTo,T9oなど)

強そうで弱い

ストレートができればいいですが、ワンペアでも喜べません。ツーペアも少し注意が必要です。

ワンペアの場合

例えばQJoでQをヒットさせたとしても、AQやKQに負けています。

ツーペアの場合

ボードによってはストレートを警戒する必要があります。

例えばQJoを持っていて、ボードがQJTのとき、ツーペアが完成していますが、AK、K9、98にストレートに負けています。
もちろん、さらにQかJが落ちればフルハウスに発展する可能性もありますが確率は低いです。(アウツ4枚)

オフスートのクズ手(K7oなど)

どんなハンドが当てはまるの?

オフスートで、2枚ともハイカードではなく、コネクトもしていないカードのことです。
1枚がハイカードで、もう1枚がローカードでもクズ手ですので気を付けましょう。A2oなどもクズ手に含まれます。

ワンギャッパー以上もクズ手です。J9oなどもクズ手に含まれます。

間違えてプレイしないように注意

プレイできるのは、SBやボタンでスチール狙いでレイズしてコールされたときだけです。

最初から2人のみでプレイするゲームの場合は、ほぼエニーハンドでプレイするので、これらのハンドももちろんプレイします。

降りる勇気が必要

K2oなどで、KのワンペアやK2のツーペアができた場合でも、負けている可能性があります。相手がブラフではないと感じたら、打ち込まれて降りる勇気も必要です。

稼げない

トップヒットでも相手に負けている可能性があることから、大きくベットしづらいです。その結果、あまり稼げないハンドです。

プレイしているプレイヤーは弱い

ショーダウンしたときに、オフスートのクズ手を何度か見せたプレイヤーがいたときはチャンスです。ルースプレイヤーよりもルースです。

めちゃくちゃ弱いプレイヤーなので、マークしてスタックをたくさんもらいましょう。