ポーカー書籍 フィル・ゴードンのポーカー攻略法 入門編
概要
「フィルゴードンの緑本」、「リトルグリーンブック」と呼ばれている、有名なポーカー書籍です。
Amazonのこの本の紹介文です。
ざっくりいうと、
「フィルゴードンはすごい人だ。
すごい人が書いた本だから、読んだらすごい。」
と書かれています。
フィル・ゴードンは、生涯獲得賞金220万ドル超す世界最高レベルのポーカープレイヤーだ。さらに、「セレブリティ・ポーカー・ショウダウン」の司会者であり、ノーリミットホールデムの人気講師でもある。
amazon.co.jp フィル・ゴードンのポーカー攻略法 入門編 カジノブックシリーズ紹介文より
本書は、彼が今までに対戦してきた実戦の中から、また彼が多くの後陣に教えを授けることで逆に学んだことの全てを15年間ノートに取り続けた知識の全てである。
確率、分析、哲学、心理学、戦略、数学といったポーカーに必要な全てが分かりやすく、かつ惜しげもなく詰め込まれている。これらは、ポーカーを始める人に必要な情報だけでなく、ポーカーに魅了されているプレイヤーにも多くの示唆を与えることだろう。そして、このゲームに行き詰まりを感じているプレイヤーにも、ゲームを楽しむためのモチベーション、忍耐強さをもたらしてくれるはずだ。
本書は、ドイル・ブロンソンの「スーパーシステム」と、デイビッド・スクランスキーの「ザ・セオリー・オブ・ポーカー」と並び、真剣にポーカーを学びたい者にとって必携の書である。
■本書への賛辞
「本書は、初心者からポーカーを真剣に学びたい者まで必要不可欠である。この本を読んだ全ての人が、より良いプレイヤーに成長できるだろう」
――ハワード・レデラー(生涯獲得賞金520万ドル、フルティルト・ポーカーの創始者の1人)とアニー・デューク(生涯獲得賞金422万ドル)
「フィル・ゴードンは、とても素晴らしいポーカープレイヤーであり、かつノーリミットホールデムの講師である。私は、本書を体得したプレイヤーとの対戦は避けることを願っている」 ――エリック・サイデル(生涯獲得賞金 970万ドル、WSOPサイドイベントで8つの優勝(歴代5位)、57回の入賞(歴代4位)、チームフルティルト所属)
「本書は完璧なポーカーの集大成だ。本書は中級者を脱却し、真のプロプレイヤーへと成長する手引きになるだろう。この本からは、溢れ出る自信という目に見えない強さを感じる」――ジェームス・ウッズ
「フィル・ゴードンが著した本書が、私を負け組から勝ち組に変えてくれた。この本で、私は勝てるプレイヤーになったのである」――ハンク・アザリア
この本は2005年ごろに書かれた本で、現在のポーカーシーンと比べるとやや古さを感じる部分があります。
現在とは考え方が異なる可能性がある部分を、当記事にまとめましたので、読むときにはそちらも参照していただければと思います。
しかし、15年前に書かれたとは思えないほど、現在にも通用することも多いです。
なにより、ポーカーをプレイするにあたって必要なスキルについて、広くカバーして説明されています。(プレイするうえの心構え、プリフロ、ポストフロップ、バンクロール、テル、マナーなどなど。)
そのため、ポーカーの基本的な学習をするにはベターなポーカー書籍であると言えます。
まずはこの緑本を読んで、ポーカーの基本的な知識やスキルを身に着けて、そこから知識をアップデートしていくのも良さそうです。
他に初級者向けの本があったらレビューしたいので教えてください(*^-^*)
見どころ
目次の抜粋です。「11.オンラインポーカー」は読まなくていいです。
序章
フィル・ゴードン.フィル・ゴードンのポーカー攻略法入門編カジノブックシリーズ.Kindle版.
1.ポーカーの真理
2.プリフロップ
3.フロップ
4.ターン
5.リバー
6.テル(癖)
7.トーナメント戦略
8.確率と数学
9.心理学
10.その他いろいろ
11. オンラインポーカー
12.プロのプロフィール
13.ノーリミットホールデムのルール
14.チャートと表
15.さらなる上達へ
1~5章が本書の重要な部分です。
ここが理解できれば「ポーカーを一通りプレイできる」と胸を張って言えます!
読むにあたり注意した方が良いところ
得られるスキルレベルの不足
2005年当時にとても有用だったと思われるテクニックが多数記載されていますが、2020年現在はポーカープレイヤー全体のスキルレベルが向上しています。
緑本の知識を身に着けただけでは、オンラインポーカーのマイクロステークス(ポーカースターズの5nlや2nl)、ライブポーカーのローステークス(ソウルの1/3ドル、マニラの1/2ドル)でも長期的に勝ち越すのはやや厳しいかな…と個人的には感じています。
具体的な注意すべき記述
本書は2005年に書かれたものなので、現在のポーカーの考えとは少し考え方が違うかもしれない箇所もあります。
本文中でも注意すべき部分は監修者のひゃっほうさんが補足文を記載しています。
それ以外の箇所で、個人的に気になった部分を記載しましたので、本書を読むときに気を付けていただければと思います。
第1章 ポーカーの真理
「悪いポジションから、ローペアとミドルペアでも稼げる」
セットになったときに本当に稼げるのかを考えて弱いペアで参加した方がいいです。
「ギアチェンジ、相手がタイトなときは自分がルースに、相手がルースなときは自分がタイトに」
相手より適正にアクションすれば普通は勝てます。
ただし、相手に明らかにリークがある場合は、本に書いてあるように、弱点を付くようなアクションをする方が利益的になります。
第2章 プリフロップ
「プリフロップのハンドはそのときの状況で変わる」
トーナメントは状況が常に変わりますし、キャッシュでもスタックや相手プレイヤーは変わり、それに対してプリフロップのレンジを若干変えるのは正解です。
ただ、自分の心理状況や直感では変えない方がいいです。心理状況でレンジが変わるくらいティルトしているならプレイを中断した方が利益的です。
「レイズザリンパーズ」
リンプに対してレイズをするとき、良いハンドはいらないと書かれていますが、ハンドは選びましょう。リンパーは高頻度でコールするプレイヤーが多いです。
「4度目のレイズはAAを意味する」
レイズが行われる度にお互いのレンジは強くなり、強いハンドの可能性は高くなりますが、ブラフが混じっている可能性があります。
第3章 フロップ
ベット額について、自分のできた役でサイズを決めることで相手にバレる可能性があるので注意です。
また、フロップセットでドンクベットを打ったり、相手にフラッシュやストレートが見えててセットで大きく打つことについては、もう少し慎重にプレイした方がいいかもしれません。
ベットサイズの分野については、昔に比べて現代はかなり解明されているため、参考程度にするといいかもしれません。でも考え方は覚えておきましょう。現代でも通じるものもたくさんありますし、相手プレイヤーがこの本の通りにプレイしている場合、相手のハンドをリーディングしてエクスプロイトすることもできます。
この章に限らずですが、全体的にハンド対ハンド、相手が自分にどうイメージしているか、どうしたらエクスプロイトできるかという考えでプレイしていることについては注意が必要です。
著者のフィルゴードンさんはトーナメントプレイヤーのようですし、特にその傾向が強いです。
第11章 オンラインポーカー
古き良きオンラインポーカーの事が書かれていて、現在と異なります。
ポーカー書籍を読むおすすめの順番
読む順番としては、「フィルゴードンの緑本」→「フィルゴードンの赤本」→「ポーカースクール」→「ポーカーエリートの公然の秘密」→洋書ですが「No-Limit Hold ‘em For Advanced Players」あたりがおすすめです。
ポーカー本も読み放題のサブスクリプション
何冊も本を買うのはちょっと…という人は、いくつかの本が読み放題になる、「Kindle Unlimited 読み放題」がおすすめです。
執筆時点では、「フィルゴードンの緑本」と「フィルゴードンの赤本」 も読み放題に入っています。
月に980円かかるのですが、最初の30日は無料ですので、立ち読み感覚でポーカーの本を読んでみて、気に入ったらちゃんと買ってもいいのかなぁと。
無料期間が過ぎるとお金がかかるのですが、入ってすぐに解約手続きしても30日間はそのまま無料で使えちゃうので、課金が心配でしたらすぐ解約してもいいかもしれません。
ターゲット
初級者、中級者(当ブログの基礎中級編レベル)
具体的にいうと…
- アプリやアミューズメントでポーカーはプレイできるが、アクションの意味や考え方を整理したい人
- 中級者間で相手をエクスプロイトしたい人
です。
身につくスキル
- ポーカーの基本的な考え方を広く理解
- 相手のリークをつくエクスプロイトプレイ
- 中級者同士のハンドの読み合い
- バリューベット
おすすめ度
60点/100点
広くポーカーのスキルを身に着けるのにおすすめです。
〇 基本的なポーカーのアクションスキルが身につく
〇 アクション以外に考え方やバンクロール管理などの知識が身につく
× 内容がやや古い
× 今後ステップアップするときに打ち方を変える必要がある
書籍情報
フィル・ゴードンのポーカー攻略法 入門編 カジノブックシリーズ
フィル・ゴードン (著), 佐藤友香 (翻訳), 松山宗彦 (翻訳)
Phil Gordon’s Little Green Book: Lessons and Teachings in No Limit Texas Hold’em (英語) – 2005/10/4
Phil Gordon (著), Howard Lederer (序論), Annie Duke (序論)
本は、紙媒体と電子書籍の両方があります。私は電子書籍版をAmazon Kindle Unlimitedで読みました。
本書はボリュームがあり、ポーカーの勉強をこれからちゃんと始める!って方は何度も時間をかけて読むことになるため、購入してもいいかもしれません。
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